二つのシートを比較可能にする Amazon 商品リサーチテンプレート

9月 22, 2026

商品リサーチのシートはたいてい同じ育ち方をします。気になる商品を見つけてシートを開き、列をいくつか足す。翌週は別のカテゴリなのでまた二列足す。担当が代わって見出しが書き換わる。三か月後、そのシートは基本的な問いに答えられません。なぜあの商品を見送ったのか。

計算が間違っていたわけではありません。行ごとに違う定義で埋められていたのです。

このシートの目的は正確さではなく比較可能性

商品リサーチのシートは、点数を出してその通りに仕入れるためのものではありません。一か月空けた同じ人が、あるいは同じ日の二人が、並べて比べられる行を作れるようにするためのものです。

必要なのは三つだけです。定義を固定するどれが推定値かを明示する埋めなかったものを記録する

Amazon 商品リサーチシート日英併記ヘッダーの CSV。Excel、Google スプレッドシート、Numbers で開けます。項目定義行と記入例を同梱。CSV
テンプレートを取得

四つの列グループが答えるもの

26 列は四つのグループに分かれ、それぞれ別の問いに答えます。

定義。 マーケットプレイス、取得日、データ元、ASIN、タイトル、ブランド、カテゴリパス。

事務的に見えて、実はシート全体の土台です。同じ ASIN でも米国と日本では別の商売です。今日読んだ BSR と先月の BSR は同じ列に入りません。取得日は行ごとに記入してください。 二十件の候補を一度に見終えることはないからです。

需要と競合。 価格、BSR、月間販売数、月間売上、評価、評価数、出品者数、配送方式、出品開始日。

出品開始日はよく省かれますが、他の列が答えない問いに答えます。このカテゴリの上位は三年前に取られたのか、直近半年で出てきたのか。前者なら正面から戦うことになり、後者なら窓はまだ開いています。

コストと利益。 FBA 手数料、仕入原価、送料、広告費の前提、返品率の前提、単品粗利。

リスクと行動。 欠落項目、要検証の前提、判断、担当者。

事実と推定値を分ける

シートの二行目が各列を事実・推定・前提・計算・記入のいずれかとして示しています。この行は消さないでください。

価格、BSR、評価数、出品者数は事実です。 商品ページで見えるので、誰が確認しても同じ数字になります。

月間販売数と月間売上は推定値です。 Amazon はどの商品についても販売数を公開していません。第三者が出す「月間販売数」はすべて BSR からの逆算で、換算モデルは提供元ごとに違い、同じ ASIN が二つのツールで倍近く違うのは珍しくありません。

推定値が無意味というわけではありません。同一カテゴリ内で相対的な大きさを見るには十分ですし、数百なのか数千なのかという判断にも使えます。問題は「仕入れたらこれだけ売れる」と読み替えたときです。

仕入原価、送料、広告費、返品率は前提です。 見積もりや経験から来ていて、まだ起きていません。別枠にしてあるのは、後から振り返るときにどの数字が調べたもので、どれが置いたものかを区別するためです。

欠落項目と要検証の前提

この二列は最も飛ばされやすく、最も残す価値があります。

22 列埋まって 4 列空いている行は、26 列すべて埋まった行とほぼ同じ単品粗利を出します。確からしさは大きく違いますが、計算結果には表れません。

だからシートは書き出すことを求めます。何が欠けているかどの数字を置いたか。記入例には「返品率の実測なし」「広告費は同カテゴリの経験値 3.00、未検証」とあります。三週間後、その判断が何の上に立っていたかを教えてくれるのはこの二行です。

書かなければ、シートが代わりに決めてしまいます。計算された数字は空欄よりいつも説得力があるからです。

一行にかかる時間と、このシートの限界

ASIN 一件で手作業 8〜15 分。半分ほどは商品ページから、FBA 手数料は手数料計算ツールから、仕入原価はサプライヤーから。

候補 20 件までは手作業が正解です。すべての商品ページを開くこと自体に価値があります。画像の質、A+ の内容、Q&A の不満など、どの項目にも入らないものに気づけます。

50 件を超える、あるいは週次で更新するなら成立しません。 遅いからではなく、一貫性が崩れるからです。47 行目と 3 行目が同じ日・同じ定義で取られた保証がありません。定義の揃わないシートは、シートがないより危険です。数字だけは出てしまうからです。

シートから API へ

三行目に各列に対応する API フィールド名があります。手作業をやめる日の対応表です。

API フィールド
ASIN、タイトル、ブランドasintitlebrand
カテゴリパスnodeLabelPath
価格、BSRpricebsr
月間販売数、売上unitsrevenue
評価、評価数ratingratings
出品者数、配送方式sellersfulfillment
出品開始日availableDate
FBA 手数料fba
商品リサーチ APIカテゴリ・販売数・売上・価格・評価・出品者数で絞り込み、上表の大半を一度に返します

仕入原価、送料、広告費、返品率に対応フィールドはありません。あなたの商売の数字であり、どの API も出せません。API が置き換えるのは転記であって、判断ではありません。

すでに自動化を決めているなら、三つの API で候補 ASIN を絞り込む が市場リサーチ・商品リサーチ・販売数推定を定期実行につなぐ手順を扱っています。この記事はその前に、一件の評価を正しく行うための話です。

よくある質問

どの段階で使うシートですか。 候補が 5〜50 件あり、それぞれに「進める・保留・見送り」の判断が要る段階です。5 件未満なら商品ページを読む方が速く、50 件を超えると手作業では一貫性が保てません。

販売数の推定がツールごとに違います。 どれも完全には信じないでください。桁として読みます。数百・数千・数万は別の判断であり、同じ桁の中の具体的な数字は議論に値しません。確度を上げたいなら、別のツールを引くのではなく時系列の推移を見てください。

単品粗利がプラスなら仕入れていいですか。 それだけでは足りません。まず欠落項目と要検証の前提を読んでください。返品率と広告費が置いた数字なら、粗利も置いた数字です。

合計スコアの列を足してもいいですか。 構いませんが、欠落項目が空でないうちは表示しないでください。四つの空欄の上に算出された高得点こそ、このシートが避けようとしているものです。

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